東京都の養子縁組(2)
東京都の養子縁組制度で養子を貰う!
と、考えた私達。
ネットで情報を調べた後、最初にする事は、児童相談所への電話でした。
確か、「里親希望の○○です」と切り出して、担当者に繋いで貰ったと思います。
1年以上前で、細かい事忘れてしまいましたが、担当者からは、最初の電話で「不妊治療をしているか?」と問われました。先日書いた理由で、不妊治療中であると手続きが出来ないとの事でした。
その後、夫婦揃って児童相談所に面談に行く事になりました。その日程も、担当者が多忙という事で、結構待たされた記憶があります。
後から聞くと児相の担当者は我々のような里親希望の面談から斡旋後の子供と親のケア家庭訪問まで一手に引き受けているので大変忙しいのだそうです。
暑い日の平日、ダンナは仕事を中断して来てくれました。
児童相談所に行くのはもちろん初めてで、もっと子供がいる場所かと勘違いしていたのです。行くと普通の役所で、省エネからかホールにはエアコンもかかっておらず、電気も付いていませんでした。
二人で小さな部屋に通され、年配の女性と若い女性の担当者が現れます。
そこで、東京都の里親制度というものについて、細かい説明を聞きました。
里親制度には、大きく分けて養子縁組を目的とせず大人になるまでの養育をする「養育里親」と我々のように自分の籍に入れて育てたいとする「養子縁組里親」があるのです。その里親になるために、まずは年数回開催される講座を受け、レポートを提出し、家庭訪問を受け、認定を貰わなくてはなりません。
その他、こちらに対する条件としては、これも細かくいろいろありましたが、
- 年齢が25〜50歳、婚姻関係にある夫婦
- 居室が2室10畳以上ある
- 東京都の里親基準*を満たしている
などです。
居室の話については、調べるまで知らなかったので驚きました。具体的には食事をする居間を除く部屋が2部屋でその部屋の合計が10畳以上という事だそうです。
2DK以上って事ですよね? 子供にプライベートスペースを与えられるっていう事だと思います。我が家は幸い2LDKなのですが、二人住まいには結構広いと感じています。住まいっていうのは家族が増えれば大きくしていくものと思うので、最初からこの条件というのが、「クエスチョンマーク」でした。
里親基準*の中には、収入の話もありました。
・世帯の収入額が生活保護基準を原則として上回っていること
はて?生活保護基準ってどのくらいなの? と疑問に思い、聞いたと思いますが、具体的に「いくら」とはお話してもらえませんでした。
「正式に申請という事になると源泉徴収票などを提出してもらいますが、旦那さんが会社員として働いていれば充分かと思います。」というような内容を言われたと思います。
確か、面談の場で、不妊治療をしてきて、子供も授かったが亡くなったという事を書いたと思います。
そして、「どうして子供が欲しいのか?」と問われ、
「子供対する執着でしょうか…」と答えた記憶があります。
「執着」という言葉はあまり美しいもんじゃないのですが、私にとってはピッタリくる言葉です。
何度も手に入れかけて失った命。愛おしいものを抱けなかった悔しさ。手を伸ばしても伸ばしてもつかめない、でもつかみたい。そんな醜いような感情が心に充満していました。
小一時間の面談は終わりました。
帰りに「松屋」で簡単にランチをしてダンナは会社に戻りました。
次ぎにやる事は平日に2日連続で行われる「講習会」参加でしたが、確か2ヶ月くらい先で、その時に合わせてダンナは夏休みを取りました。