変わらない人生
週2回行っている会社に、勤続35年定年間近のMさんという経理の女性がいる。
女性で1つの会社に35年…。公務員は別として、私は初めて出会ったかもしれない。35年の間、日本はバブルを迎え、大リストラ時代を迎え、転職する機会はたくさんあったはずだ。
この人の人生は転機だらけの私と全く違うように思える。
そして、こういう人を、ある意味見習う時期に来ているのかもしれない…。短絡的に「……だから辞める」「…だから縁を切る」という図式は終わらせる時期。
そう思って、興味深く観察している。←仲良くしてる、かな?
これを見ている方の参考になるかならぬか、私が驚いた彼女の生活について書き留めておこう。
- 結婚した事はない
- 賃貸に一人暮らし
- 音楽は聴かない(時間がない)
- TVは家にない(ラジオを聞いている)
- もちろん手作り弁当持参
- ご飯はガスで炊く(ピピッとコンロではない)
- 飛行機に乗ったことがない(もちろん国外に行ったこともない)
- 野球場で野球を見たことがない
- スカートはオーダーメイドが多い(コットンで可愛いので褒めたらそう言っていた)
- ケンタッキーフライドチキンを食べたことがない
- コーラを飲んだことがない
ランチではいつも私とMさんが会議室で食べ始める。
後から仕事を片付けた他の女性がやってきて、
子供の話、旦那の話、TVの話、旅行の話、
彼女には無縁の話でもりあがると、いつの間にかフェードアウトして居なくなっている。
そんな女性。
人間、そういうふうな人生は楽なのだろうと思う。つまらないようにも思う。